「居合」や「剣術」が流派として確立したのは室町時代です。特に戦国時代という世の中を背景にして多くの流派が始まりました。無雙直傳英信流居合術は、林崎甚助源重信(1542~?)を流祖としています。彼が生きた時代というのは、ちょうど、織田信長が今川義元を破った桶狭間の戦いの頃となります。居合が後の世まで伝わる流派として完成されたのは江戸時代です。
「居合」と「剣術」は何が違うかというと、「居合」は鞘に納まった刀を一瞬で抜いて相手を斬る技術であるのに対して、「剣術」は刀を鞘から抜いた後に刀で相手と戦う技術だということです。「居合」の完成は、何故江戸時代なのでしょうか? 今日はこれがテーマです。
腰 間 秋 水 一 揮 揚 自 是 先 生 養 老 方 二 豎 多 年 侵 不 得 知 他 宝 剣 吐 龍 光 此 居 合 之 詩 御 一 笑 可 被 下 候 さて、ここに挙げた漢詩は誰がつくったものでしょうか。 次の、三者の内からお選びください。 (1)山内容堂 (2)福澤諭吉 (3)井伊直弼 答えをいう前に、この漢詩の意味を先に解説します。...